今年に入ってコンサルタントとして様々な事業のプロジェクトに絡んでいます。
そうした中で気になる状況に出くわす場面が増えています。
それは『全体最適よりも部分最適が優先される』という場面です。
ある選択が「自分たちの担当領域としては多少の犠牲はあるけど、会社全体で見たらいい方向に向く」という場面においても、自分が任されている領域だけを優先してしまうというケースです。
こういうケースであっても、実際には担当者も優秀で、そこに協力しているパートナーもみんな全力でやっています。
ではなぜ部分最適が優先されるかというと、この「部分」にだけ「明確な目標」が与えられているということが挙げられます。
大切なことはより上位での「何を実現したいのか?」という点なのですが、それをとりまとめる人がいないことに問題があります。
最も大切な「グランドデザイン」が描き切れていないのです。
当然のことながら、グランドデザインは描いていると思いますが、“描ききっていない”のです。
もし描ききっていれば、最も重要なポイントは何か?絶対に外してはいけないこと・・・も明確であるはずです。
規模の大きなプロジェクトを進めるとき、複数の担当者がいる場合、パートナーが多い場合などは、必ず立ち返るべきグランドデザインを明確にしておくこと、そして詳細まで詰め切るということが重要なのだとアドバイザーとして入っておきながら痛感しています。
インターゾーンでも複数のパートナー企業で開発を行うケースもあり、関係者全員が「自分のやっている開発は何を優先するべきか?」を明確に考えられる状態にしておくにはグランドデザインの描き方が大切なのだと感じています。