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ポイント 商品・サービス

自動車整備業界DXの必要性

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昨年末の投稿で自動車業界におけるDX人材の必要性について少し述べさせてもらいました。

『インターゾーンのバックオフィス業務はかなり凄いことになっています』

今日はもう少しこのあたりの私なりの見解を書いていきたいと思います。

タイトルに「自動車整備業界」と書きましたが、今後はこの業界はなくなっていくでしょう。すでにディーラー、整備工場、ガソリンスタンド、ロードサービス、保険業・・・・あらゆる業界の垣根がなくなってきているからです。

今後も残るであろう事実は「地域」というキーワード。リアル事業をやっていて、かつ、「車」という現物を持ち込まない限りサービス提供できない事業という点において、地域は重要なキーワードです。

そして、今後はより幅広く、そしてより深く家庭・個人との付き合いを深めていくことが生き残りのポイントになってきます。よって単一業種(例えば整備のみ)では生き残っていくのは厳しいでしょう。

1999年まで私が在籍していた石油業界の歴史を振り返ってみます。

2005年ごろにガソリンのピークアウトを迎えましたが、実はその10年前から極端な業界内競争が繰り広げられてきました。結果としてガソリンスタンドの数はピーク時の1995年の6万店舗から今ではすでに3万店舗をきるまでに減ってしまいました。詳しく調べてはいませんが、企業数でいえば、おそらくピーク時の3分の1近くまで減っていると思います。

マーケットが縮んでいく際に起こることはおおよそどの業界も同じです。

①生き残っていく企業は大型化が進む

②その企業はこれまでと異なり複合業態として進んでいく

ということです。

そしていわゆる「三ちゃん経営」をしている場合を除いて、小規模な事業者は淘汰されていきます。

ここ数年、私たちの取引先でも倒産する先、事業譲渡する先が明らかに増えています。これまで事業者、工場数ともに増加してきた自動車整備業界ですが、今後はあきらかに逆転現象が起こってきます。

さて、その中で今日の本題。先に書いたとおり生き残っていく企業は大型化、複合業態化していく会社です。しかし一方でこの業界に入ってくる人材はどんどん減っています。

そもそも労働人口が減っているのに加えて、さらに業界からの人材流出が続いているような業界です。整備士不足を感じている会社は数多あるでしょう。

DXの重要性はここにあります。

今後を考えると、今の業務フローでは仕事がこなせなくなっていくのは明確です。業務フローにイノベーションを起こすには、当然クラウドシステムをはじめとしたIT関連の活用が必要になります。

ただ、ここでポイントなのは自社の業務フローを変革できる人材がDX担当になるべきであるということです。

なぜなら外部のシステム会社はそれぞれの会社の業務フローを理解しているわけではないし、かつ変革する力も持っていません。

インターゾーン社内のセールス担当も社内SNSでこんなことを書いていました。

“整備士不足”~“生産性向上していかなくてはいけない”、という繋がりを話を聞き感銘を受けた。整備業務の生産性向上を行っていくためにシステム化が必要、と、今まで整備側での業務を知らないこともあって、DXといってもフロント業務、少し視野を広げて経理・事務イメージがあり、フロント業務の生産性向上だけに目を向けていたが、システム活用、DX化というのはこうゆうことかと学べた。

つまり、自動車整備業界に精通しているインターゾーンの社員であっても、個々の業務フローについては分かっていないということです。だからこそ、社内にDX人材を置き、インターゾーンもその方と一緒になって改革に取り組んでいく必要があるのだと思っています。

自動車業界の経営者はITの重要性を理解している人が大半です。一方でITが得意という人は少ない。。。このギャップがこれまで「システム会社に丸投げ」という現象を生んでいる原因となっています。

ここは経営者の覚悟が必要です。

優秀な人材を販売でなく、ITを活用した業務フロー構築に振り向ける覚悟。

1人の優秀な販売担当は「今の売上」をあげてくれますが、一方でそれが限界です。業務フロー構築は確実に社内の生産性の革新を生み出し、未来をつくることができます。そうすることで以下のような状況が生まれます。

・事業が大規模化しても利益率が高くなる

・「人が行う仕事」が魅力的になり、新たな人材確保につながる

・給料を上げることができるため、新たな人材確保につながる

この業界における明るい未来をつくるためには、確実に社内におけるDX人材の育成が必要だということを、これからも発信しつづけたいと思っています。

ポイント 理念(ミッション・ビジョン・コアバリュー)

強制力ゼロの理念研修

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このブログを昔から読んでいただいている方はインターゾーンがいかに理念を大事にしている会社であるかはご存知かと思います。

インターゾーンの理念に対する考え方が少し変わっているのは、「理念=不変」と思っていないところなんです。

1年半ほど前に理念の内容をマイナーチェンジしました。特に変更が加わったのは「前文」のところです。

昔は理念はメンバーに「浸透させる」ものという考え方でしたが、それが今では「気づきの原点であり、多様な解釈が存在する」というものに変わりました。

このあたりの考え方の変容はWantedlyで取材に答えているので、そちらをご覧ください。

『インターゾーンの「理念手帳」がリニューアル! 新しいビジョンにかける思い』

さて、今日お伝えするのはインターゾーンの理念研修についてです。理念研修なんて言われると、それこそ、会社の理念を叩き込まれたり、洗脳される!?なんて思うかもしれません。

しかし、インターゾーンの理念研修はファシリテーターから何かを理解させるというような行いは全くありません。参加者自身が、その日のテーマに沿って「自らの経験をシェアする」ことに徹しています。

よって何を話しても批判されることはありませんし、もっと言うなら何のコメントももらえません。しかし、他人の経験談を聞いている人にとっては、何らかの「気づき」を得られる機会があります。批判、批評がないだけに、逆に様々な体験談が語られます。この多様性こそが、理念研修の醍醐味。

参加しているメンバーはそれぞれの立場で「気づき」を得ることがあればOK。「こういう気づきをしなければならない」などといいう縛りもありません。

この強制力ゼロの理念研修こそが、インターゾーンのカルチャーを支えているのだと感じています。

これから入社してくる方はぜひこの理念研修を楽しんでいただきたいと思っています。

ポイント 仕事

「日常業務」を考える(3)

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前回はインターゾーン社内のRPA化の話を書きましたが、今日は外部のお話です。

経営者として日常的に話をする相手に銀行の担当者の方がいます。営業を受ける場合もあれば、何かの手続きの場合もあります。

群馬という地方にいると、なかなか銀行の日常業務というのは変わらないものだな~と感じています。

そもそも書類が「紙」であること。そして基本的には「署名&捺印」を必要とされること。これによって、銀行の担当の方の日常業務はおそらく10年前となんら変わらないことが多々あるのではないかと思います。

この低金利時代、地方銀行は今までの手数料商売では成り立たなくなりました。そのため大半の銀行や信用金庫は利益率の高い「金融商品販売会社」へとなってしまっている感がありますが、こうなってくると、地方銀行、信用金庫もあまり役割として変わりがなくなってしまいます。

インターゾーンは業務効率化のために、大半の銀行業務をネットバンクに移行しました。当然、群馬県の企業として群馬銀行さんとのお付き合いは残していますが、さまざまな日常業務のハンドリングは圧倒的にネットバンクが優位です。

日常業務を変革する難しさというのは、その会社のいる業界(そしてその未来)、ビジネスモデルなどによるところが大きく、銀行の変革の難しさはその最たるものだと感じています。

こういう観点で見ると、日常業務に変革を起こし続けているかどうかというのは、その会社が未来に向けてイノベーティブであるのか?と同義なのかもしれませんね。

インターゾーンも20年間継続している会社なので、銀行業務のようなことに陥らないように気を付けたいと思っています。ただこの点については、私に限らず比較的変革者が多いインターゾーンなので、さまざまなところでイノベーションは起き続けていくものだと確信しています。

ポイント 仕事

「日常業務」を考える(2)

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日常業務のお話、2回目です。

ここ最近の流行で言うと、業務の効率化、省人化のためにRPAがよく取り上げられます。

数年前から流行りはじめ、今なお、自動化すると効率化につながると信じている人は多いようです。

インターゾーンは100名程度の会社ですが、実はRPAの専任担当が2名います。大企業ならともかく、この規模の会社において、2名も専任のいる会社なんて群馬県内にはないでしょう。

ちなみに使っているシステムは「WinActor」というまあ有名なRPAです。今となっては当たり前の話ですが、RPAは全くもって万能ではありません。相当メンテナンスが必要で、かなりの労力をかけない限り、RPAっていいよね!という段階までもっていくことは不可能でしょう。

おそらく導入に失敗した数多くの企業が「RPAなんて役に立たない!」と切り捨てたのではないでしょうか?

そんな中インターゾーンはまあまあ根気強く活用しています。RPAの担当に聞くとこんなことを言います。

業務担当者本人にとっては「人手によってしかできない」と思い込んでいる作業も、じっくり見てみると、同じ作業の組み合わせによってできているので、RPA化が可能なことがたくさんあるんです。

RPAの専任化をすることによって、日常業務の見え方が変わるという事例ですね。

ただ、インターゾーンでもまだまだ足りないことは全社的な業務フローを俯瞰したうえで、その日常業務のあるべき論を論じるということです。

パーツとしての日常業務をRPA化することはもちろん意味があります。ただ、「そもそもその業務ってなんのためにやっているの?」という質問に明確に答えられないケースも多々あります。

RPAの担当は業務フローの専門家になっていくようにレベルアップしていくと、インターゾーンの業務効率はさらに上がっていくことになるでしょう。

さて日常業務の話はこれで終わらないので、第3回目に続きます。。。

ポイント 仕事

「日常業務」を考える(1)

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「仕事」をしていく上で最も地味ではあるけども、個人にとっても会社にとっても最も重要な「日常業務」。「日常」とつくだけに、基本的には毎日やっているルーティーン業務ですね。

毎日やっているだけに、会社全体としても個人としても“その業務をやっていることに疑問を感じなくなる”ことが最も問題なのだと思っています。

「業務改善」という言葉は今でもあらゆる企業で使われています。今まで100の時間をかけてやっていたことを改善して90でできるようになりました!ってやつですね。

これはこれで悪くはないのですが、大野耐一さんが「トヨタ生産方式」で喝破していたように「省力化」ではなく「省人化」にならないと意味がないということを忘れがちです。

すなわち、1人の人が100の仕事を90でできるようになったところで、実際には何も変わらない。10人がやっていた仕事を9人でできるようになって初めて効果が出るというものです。

ここまで考えられる人はなかなかいないものですね。「計算上」改善されているだけで実際には効果が出ていないことがたくさんあります。

この日常業務の話は様々な方面からの切り口があるので、一度に書くと長くなりすぎるため、複数回に分けて書いてみます。