カルチャー 理念(ミッション・ビジョン・コアバリュー)

「人として何が正しいか」を判断行動の基準とします。

表題はインターゾーンの経営理念の一項目です。これは京セラ創業者である稲盛和夫氏が京セラの理念の中でも使っている項目を、そのままいただいたかたちになります。

先日、社内理念研修向けにこの項目についての動画撮影をしたので、ブログにも記録として残しておきたいと思います。

まずこの言葉が理念に入っている理由から。

至極単純に言うと「自分への戒め」です。この言葉は特に私自身に向けられています。経営者はあらゆる場面で判断を迫られます。例えば、1つの選択をする際に右側をとれば、収益は最大化するけど後ろめたい気持ちなるケース。そしてもうひとつ、左側をとると、厳しい道のりになってしまうケース。

こういう判断が目の前にある際に、どこに立ち戻るのか?ということです。一人の人間としての欲求は短期視点で見ると右側を取りたくなってしまうものです。それでも厳しい道を選択できるかは何を軸に物事を考えるか?によるのです。

さて、今までも20年事業をやっていると、このことが問われる場面も何度もありました。多くの場合、「事故」が発生した際に問われます。インターゾーンの起こしてしまった事故が原因でお客様に迷惑をかけた際など、どこまで正直でいられるか?ということが経験として思い出されます。

お客様に迷惑をかけるので、当然相手は怒っているし、大問題になるケースもあります。「ある事実を隠してしまっても絶対に相手が気づかない」ような場合、隠してしまったほうが、問題が大きくならないということもあります。しかしそうであっても正直であり続けられるのか?

今までの経験からは正直であったほうが長期的には信頼が得られるということは間違いありません。事故を起こしてしまうとその場は大変だけれども、正直であったためにその後の関係性はより強まったというケースも多々あります。

ちなみに、この「人として何が正しいか」という言葉は、他人に対して向けるものではありません。人に向けてしまうと、正義感と正義感のぶつかり合いになってしまい、無意味な論争に発展してしまいます。

この言葉は他人ではなく、自分自身にだけ向ける言葉です。自分の行動を省みたときに、表面的には善行であるように見えても、実は自分の虚栄心であったり保身から出てきている場合もあります。そういうがあった場合にも、以後そうでない判断ができるように立ち戻れる言葉が、この理念になります。

経営をしている限り、インターゾーンでもまたこの言葉と向き合う場面も数多くあるでしょう。