今日は「値付け」のお話しです。
よく似た言葉ですが、「価値」と「価格」は異なります。
「価値」とは商品やサービスがユーザーにもたらす便益であり、
「価格」は、そのもの・・・ズバリ「値段」です。
この価値と価格の間には長期的には相関関係があるのですが、
ある一点だけを見ると乖離することがよくあります。
分かりやすいのは「株価」です。
株価は企業価値を表していると言われますが、毎日変動します。
企業の価値が毎日変わるのか?と言われると、そんなことはありません。
しかし長期的なトレンドとしては、やはり価値と一致することにはなります。
前置きが長くなりました。
事業会社は商品・サービスを作って売っています。
それを購入するユーザーにとっては「ある価格」を支払う「価値」があるから売れるわけです。
では「価値」に対していくらの「価格」をつけるのか?
どこにでもあるような商品であれば、他と同じような価格をつければいいのです。
それが市場価格だからです。
しかし、目に見えないサービスやオリジナリティの高い商品の場合、この「値付け」が本当に難しいです。
稲盛氏は「値付けは経営」と説きます。
「お客様が喜んで買ってくださる最高の値段で売る」
これが値付けの極意だということです。
値付けに失敗すると、経営が苦しくなります。
安すぎる場合は、たくさん買ってもらえても赤字になるかもしれません。
高すぎる場合には、そもそも買っていただけなくて赤字になるかもしれません。
私も経営者としてたくさんの値付けをしてきました。
しかし、まだまだ「これは素晴らしい値付けだった!」と言えることはほとんどありません。
全社員が商売人であろう!と言っているインターゾーンなので、この点についてはトコトン磨いていきたいと考えています。